ピロリ菌の抗体検査について
「ピロリ菌」の検査の中でも、「抗体検査」は最も簡単な検査になります。
血中、尿中にピロリ菌の抗体があるかどうかの検査です。
検査結果が出るまでに20分程と大変早い時間で検査結果までわかる利点がありますが、除菌後の判定検査には向きません。
除菌してもしばらくの間は抗体が血中や尿に存在することから、偽陽性の結果が出やすいためです。
「抗体検査」とは?
ピロリ菌に感染すると、身体がピロリ菌に対抗する抗体を作り、血液や尿の中に排出されるようになります。
血中、尿中の抗H.pylori抗体をイムノクロマト法で調べる検査になります。
この検査法は、菌が少ない場合にも有用で、抗体測定でも迅速尿中抗体測定は20分で判定が可能となります。
検査方法の感度(ピロリ菌がいるときに陽性と診断する確率)と特異度(ピロリ菌がいない時に陰性と診断する確率)は、共に90%以上の信頼性の高い検査です。
- 尿素呼気検査・・・感度(90〜100%)・特異度(80〜99%)
- 血清抗体検査・・・感度(88〜96%)・特異度(89〜100%)
- 尿中抗体検査・・・感度(89〜97%)・特異度(77〜95%)
- 便中抗原検査・・・感度(90〜98%)・特異度(87〜100%)
しかし、除菌治療後の再検査の為に血中、尿中の抗体検査は不向きです。
胃で除菌できていても、血液中や尿に含まれる抗体が無くなるまでには長い時間が必要となる為です。
ピロリ菌の除菌目的での「抗体検査」
すでに胃潰瘍などの症状が有って、除菌を目的にしてピロリ菌の検査をする場合は保険の適用を受けることが出来ます。
あくまでも除菌する前の、ピロリ菌感染の陽性確定のための検査になります。
検査結果で陽性となれば、除菌治療に入ります。
また、血液や尿検査でピロリ菌検査が簡単に出来るようになったことにより、他の検査の為に採取した血液や尿で、ついでにピロリ菌の検査も加えて一緒にしてもらう事が出来ます。
こういった機会を利用する事で、費用も安く抑えることが出来ます。
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